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お知らせ
2024/9/28(土)に、東京大学駒場キャンパス KOMCEE West レクチャーホールにて、M-BIC 2024最終審査会を実施しました。
当日は、会場、オンライン合わせて約100名の方にご参加いただき、大変盛況となりました。
最終審査会にて、最優秀賞・優秀賞・デジタル庁モビリティ班特別賞が決定しました。
最優秀賞・デジタル庁モビリティ班特別賞(W受賞)
チーム名:大阪高専 ALL CAREs プラン名:PACE
プラン概要
深刻な課題に直面している介護業界は、2025年までに38万人の介護職員が不足するというデータがある。また、入居者は移動に大きな負担がかかるという現実もあり、外出頻度の低い人ほど、外出頻度を増やしたいと考えている割合が高い。調査によると「まったく外に出なかった」人の過半数や、外出頻度が週2日以下の人の4割以上が、今よりも外出頻度を増やしたいと答えている。多くの要介護者が「もっと自由に外出したい」と願っており、理想と現実に相違がある。
これらの課題に対し、我々は自動運転技術を活用した新しい介護サービス『ALL CAREビジネス』を提案する。このサービスは自動運転車を居住空間として活用し、高齢者がプライベート空間を保ちながら「いつでも、どこへでも」自由な移動を提供する。介護施設からのシームレスな移動や帰宅、散歩や買い物などの日常的な外出に加え、緊急時には自動運転車を活用した迅速な搬送を実現する。
アッパーマス層以上の顧客をターゲットとした高価なサービスではあるが、提供する「移動の自由」という付加価値は他に代えがたいものである。
優秀賞 チーム名:MeGoX プラン名:TRASH CAN GO !!!!
アイデア概要:ポイ捨て被害に苦しむ商店街等を対象に、自走するゴミ箱「TRACA」を徘徊させ、訪問者にゴミ捨て場所を提供する。
背景:商店街の構成商店が独自に設置するゴミ箱は他店のゴミが捨てられてしまうことが多く、「置き損」になってしまう。実際にインタビューによると、名古屋大須商店街周辺のコンビニではゴミ箱に捨てられるゴミの8割ほどが他店からの持ち込みゴミで、持ち込みが多すぎたためにゴミ箱を撤去してしまった店舗もあるそうだ。しかし、商店街振興組合などの予算で屋外にゴミ箱を設置した場合、家庭ゴミの持ち込み被害が発生する。大須商店街万松寺通振興組合でゴミ箱を設置した事例では、深夜のうちに家庭ゴミの持ち込みが起き、翌朝にはゴミ箱から家庭ゴミが溢れてしまい、ゴミ箱が機能しなかった。しかし、ゴミ箱を自走させるというアイデアであれば、ゴミ箱を常設することなく、商店街全域で常時ゴミ箱へのアクセスを確保することができ、また特定の商店にゴミ処理の負担を負わせる必要もなくなる。
優秀賞 チーム名:なまり プラン名:Carnation〜妊婦のためのモビリティ〜
妊婦や子育て世代の不便や不安を解消し、「アクティブで充実した子育て社会」を自動運転によって実現する。体調変化や公共交通機関利用における不安やトラブルは絶えず、外出を億劫に感じる妊婦や子育て世代には、充実した設備でプライベートな時間を過ごせる移動手段が必要だ。
そこで私たちが提案するのは、自動運転による無人のライドシェアサービスである。中でも出産・育児期間中に働きたい女性をターゲットに、移動時間を「ゆとり時間(仕事と家事以外の時間)」として活用できるモビリティを実現する。ドライバーを必要としないことにより、従来のタクシー事業に比べ大幅にコストを抑えることが可能である。また副次効果として対人ストレスの緩和や、移動が完全にプライベートな空間になるなど、妊娠・子育てにおける不安を解消する。
まず育児期間中に働きたい女性が多い県1位である福井を検証地として新たな社会モデルを築き、その後全国の妊婦が利用するサービスを目指す。